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管理人のヒキです。
今日は恋ヶ窪ワークスについて
お話をしたいと思います。
恋ヶ窪ワークス
古くからバイク漫画を描いている作者。
途中からペンネームが変わっています。
今は「せきはん」
以前は「大森しんや」
現在市販されているのは
復刻版と言う扱いに
なるのかもしれません。
ブックオフなどで中古の本を探すと
どちらの名義でも
見かけることがあります。
内容はバイクで起こる日常を
描いたストーリー。
それだけを聞くと「ジャジャ」と
同じように感じるかもしれません。
「ジャジャ」をご存じない人は
こちらの記事もどうぞ。
「ジャジャ」はラブコメ要素ありですが
こちらにそんな要素はありません。
ちょっといい話。
最初はそんな感じで進んでいくのですが。
実はファンタジー。
登場人物の過去が
少しずつ描かれていきます。
主人公は高校を中退して
バイク屋で働いている少女。
なぜバイク屋で働いているのか。
ボス(店長?)との出会いなど。
上下二冊ですから
複雑な話ではありませんが。
それぞれの人が
色々抱えながら生きている。
その傍らにバイクがある。
悩みつつもバイクがあることで
笑っていられる。
そんなストーリーです。
バイクを持っていなくても
楽しい人生は送れます。
他の趣味を楽しんでいる人も
たくさんいますよね。
バイクは歳を重ねるごとに
手放す人が増えるのも現実ですから。
数ある趣味の中の一つ。
それでも乗り続けていると
経験することも増えていきます。
若い時に見えていたこと。
歳を重ねて見えるようになったこと。
自分の年齢や世の中に変化によって
感じることも変わっていきます。
この漫画は雑誌に連載されていました。
掲載されていた日付を見ると
2003年8月号が最初。
登場人物は元女子高生から
オジさん、おじいさんまで。
幅広い年代が登場します。
連載当初とは自分の年齢が変わり
登場人物で年齢が近い人も
変わっていきました。
主人公の少女も
実在していたら中年ですしね。
自分の年齢が変わることにより
読んだ後の感想にも変化が起こる。
こういう作品は良いですよね。
初めて読んだときは
「イクミ」の年代だったのが。
今では「滝沢さん」。
最後は1話に出てくる
「おじいさん」に
共感できるのかもしれません。
今の時点でも「おじいさん」は
カッコイイですけどね。
こんな具合に個人的には
いつ読んでも楽しめる漫画なのですが。
今の若い人にはどうなんでしょうね?
良くも悪くも「昭和」の香りがする
ストーリーです。
描かれたのは平成ですが。
ガラケーは描かれていますが
スマホはまだ無かった時代。
SNSも当然無く
一人の時間がたっぷりありました。
だからこそ自分と向き合い
足りない何かを探して
遠くへ行ってみたくなる。
インターネットも未発達でしたから
実際に行ってみなければ
分からないこともたくさんありました。
そんな感覚が今の若い人に
共感できるのか?
生まれたときからスマホがある
デジタルネイティブ。
その感覚はもはや僕には分かりませんが。
時代が変わっても
人の想いは変わらないところも
あるかもしれません。
ストーリーとは関係ないのですが
ある意味ファンタジーだと思うところが
ひとつあるんです。
機械いじりが好きな女性。
「恋ヶ窪ワークス」だけでなく
「ジャジャ」でも出てきます。
他にも漫画やアニメなどで
時々メカニックの女性は居るのですが。
現実世界で会ったことがありません。
バイク女子は何人も会っていますが
整備も好きな人はいませんでした。
もちろん探せば世の中には
居るのでしょうけど。
このあたりは脳の仕組みの違いなども
影響しているのかもしれませんね。
絶対数が少ないからこそ
男の願望として描かれる。
フィクションの特権です。
もがきながら成長する10代と
見守る周りの大人達。
それぞれの立場から共感して楽しめる。
恋ヶ窪ワークスはそんな漫画です。
恋ヶ窪ワークス